ノータイトル

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ある一日の午前中の風景
少しずつ晴れ間が出てきた
この後さらに陽は昇る
夏の暑さを取り戻し
我が足を水辺へ向かわせる
船上に吹く風とともに
蒸せるような潮の香りがまとわりつく
陸に近づくほど海草の匂いが強くなる
船着き場からはひたすら陸路

そして元の場所に戻ってしまえば
海も山も風も船もぜーんぶ過去
旅の疲れが荷物を背負う体にのしかかる
どーーん
どよーーん

行きにはなかった何かを持ち帰ったということか
そーゆーことにしておこう

その疲れこそが時間を生きた確かな証なんだから

そーゆー日の就寝時は
なかなかいいもんだ

ベッドとの対面が少し懐かしく感じる
笑顔で起きられる気がするだろう

そうとは限らないけどね



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